正月に年神様に供えた鏡餅を雑煮や汁粉にして食べ、一家の円満を願う行事。武家社会の風習だったものが一般化した。刃物で切るのは切腹を連想させるため、手や木鎚で割ったり、砕いたりする。また、「切る」という言葉をさけて、「開く」という縁起の良い言葉を使っている。地方によって日が違い、京都では4日に、ほかに20日に行う地方もある。
商売をする家で、新年初めて蔵を開き、商売繁盛を祈る。
奈良県の長龍酒造が2009年に制定。この日は鏡餅を開く「鏡開き」の日であるが、樽酒の蓋を割って開けることも「鏡開き」ということから。
1569(永禄11)年、武田信玄と交戦中の上杉謙信が、武田方の領民が今川氏によって塩を絶たれていることを知り、この日、越後の塩を送ったとされている。この話が、「敵に塩を送る」という言葉のもととなった。
『路傍の石』等で知られる小説家・山本有三の1974(昭和49)年の忌日。